Linux Mint にフォントを追加する方法を紹介したいと思います。
環境は Linux Mint 21.2 “Victoria” MATE Edition です。
GUI を使って追加する方法
以下のように GUI から行うのが一番簡単で手っ取り早いかもしれません。
まずは追加したいフォントをダウンロードします。ここではダーツフォントを例に話を進めて行きます。
ダウロード先に選択した場所に「dartsfont.zip」がダウンロードされるので、それを右クリックしてメニューの中にある「ここに展開する」からzipファイルを解凍します。
解凍が完了したら、フォルダの中にある「ダーツフォント.ttf」をダブルクリックします。
MATEフォントビューアが開くので、右上にある [ インストール ] をクリックします。
以下の画像のように [ インストール済 ] となればインストール完了です。なお、フォント自体は ~/.local/share/fonts にインストールされます。
CUI (端末) を使って追加する方法
ホームフォルダ階層の .fonts や .local/share/fonts の中に、フォントが入ったフォルダをそのまま丸ごとコピーする方法です。先ほどと同じようにダーツフォントを例に話を進めていきます。
以下のコマンドを実行して、ダウンロードした dartsfont.zip を解凍します。
$ unzip ~/dartsfont.zip -d ~/dartsfont
~/.local/share/fonts に追加する場合
$ cp -r dartsfont ~/.local/share/font
~/.fonts に追加する場合
以下のコマンドを実行して隠しフォルダである .fonts を作成します。
$ mkdir ~/.fonts
追加したいフォントが入ったフォルダを .fonts フォルダにそのままコピーします。
$ cp -r dartsfont ~/.fonts
/usr/share/fonts に追加する場合
上記の方法で追加したフォントは、追加したローカルユーザしか利用できません。全てのユーザで利用したい場合は、以下のように /usr/share/fonts にコピーします。
$ sudo cp -r dartsfont /usr/share/fonts
不要になったファイルの削除
最後に不要になった dartsfont フォルダと dartsfont.zip を削除すればおしまいです。
$ rm -r ~/dartsfont ~/dartsfont.zip
追加したフォントが反映されない場合
以下のコマンドを実行してフォントのキャッシュを更新を試してみてください。
$ fc-cache -vf
フリーの日本語フォント
ここでは、無料で使えるフリーなフォントを紹介したいと思います。
白源 (HackGen)
プログラミング向け英文フォント Hack と、源ノ角ゴシックの派生フォント源柔ゴシックを合成したプログラミングフォントらしいです。
新コミック体
漫画向けに作られたフォント。Apache License 2.0 の下で公開されているので、商用・非商用に関係なく利用できます。
源ノ角ゴシック (Source Han Sans)
AdobeがGoogleと共同開発したオープンソースのフォントです。SIL Open Font License 1.1 の下で公開されています。
ロゴタイプゴシック
商用・非商用に関係なく利用できるフリーフォント。
ダーツフォント
SIL Open Font License 1.1 で配布されているフリーのフォント。
Takaoフォント
$ sudo apt install fonts-takao
MigMix
$ sudo apt install fonts-migmix
梅フォント
さざなみフォントベースのフォントです。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-horai-umefont
小夏フォント
BeOS用のビットマップフォントと汎用のTrueTypeフォントのセットです。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-konatu
みかちゃんフォント
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-mikachan
IPAexフォント
独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) が無料配布しているフォントです。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-ipaexfont
なお、IPAex明朝フォントとIPAexゴシックフォントを別にインストールする場合は以下のように実行します。
// IPAex明朝フォントのみインストール
$ sudo apt install fonts-ipaexfont-mincho
// IPAexゴシックフォントのみインストール
$ sudo apt install fonts-ipaexfont-gothic
IPAex明朝フォント
IPAexゴシックフォント
M++IPA
M+と旧IPAフォントを組み合わせたフォントです。
UmePlus
梅フォント+M+フォントなフォントです。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-umeplus
さわらびフォント
Creative Commons Attribution 3.0 と SIL Open Font License 1.1 のデュアルライセンスで公開・配布されています。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-sawarabi-gothic fonts-sawarabi-mincho
さわらび明朝
さわらびゴシック
YOzFont
手書き風の日本語プロポーショナル OpenType フォントです。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-yozvox-yozfont
VLゴシックフォントファミリ
M+とさざなみフォントベースのフォントです。Vine Linuxでは標準フォントとして使用されています。また、Ubuntuでも一時期、標準フォントとして採用されていた時期がありました。他、さわらびフォントや東雲(しののめ)フォント等があります。
以下のように apt を使って簡単にインストールすることもできます。 /usr/share/fonts にインストールされます。
$ sudo apt install fonts-vlgothic
ニコモジ+ v2
ニコニコ動画風のフォントです。SIL Open Font License 1.1 の下で利用でき、商用・非商用に関係なく利用できます。
草書フォント (があた草書)
草書、崩し字、筆記体のフォントです。商用・非商用に関係なく自由に利用・改造・再配布することができますが、その代わり保証はありません (何か問題が起きても自己責任ということでしょう)。
有料の日本語フォント
StarSuite8 特別価格版
Microsoft Office互換フォント (MS Pゴシックとか) 13書体が付いてきて4000円程度です。
ヒラギノ
Mac OS Xに標準で入っている高品質なフォントです。「丸ゴ ProN W4」「角ゴ ProN W3」がブラウザ用に適しています。値段はヒラギノ基本6書体セットのダウンロード版で33,500円と高いです。
公開されていたフォント
公開されていたものの何らかの理由によってダウンロードできないフォントも紹介します。
IPAモナーフォント
旧IPAフォントをAAがずれないように調整したフォントです。現在、ジオシティーズの終了に伴い公式サイトが消滅してしまい、ダウンロードができない状態です。
けいふぉんと
4コマ漫画原作のアニメ「けいおん!」風のフォントです。公式サイトは存在するもののアクセスすると「404 Not Found」と表示されページが見つかりませんでした。
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