Linux Mint 21.3 では、デフォルトの無線LANセキュリティ規格が「WPA/WPA2」に設定されているので、それを現時点で最も新しく強固なセキュリティを持つ「WPA3 (Wi-Fi Protected Access 3)」に変更する方法の備忘録です。注意点として、無線LANルーターと使用するパソコンの両方がWPA3に対応している必要があります。
環境は、Linux Mint 21.3 “Virginia” MATE Edition です。
端末(CUI)からWPA3を設定する方法
端末(CUI)からWPA3を設定する方法は2通りあります。
nmcli コマンドを使って設定する方法
端末を開き以下のコマンドを実行して全てのネットワーク接続を表示し、Wi-Fi接続のUUIDを確認しておきます。
$ nmcli conn show
以下の画像のように緑で色付けされている部分が接続しているWi-Fiになります。自分の場合 UUID は「0d02b70a-67ff-4397-b2d4-8c19699d287e」でした。
次に以下のコマンドのように、先程確認したUUIDを入力します。
$ nmcli conn edit 0d02b70a-67ff-4397-b2d4-8c19699d287e
すると以下の画像のように「nmcli インタラクティブ接続エディター」が開きます。(画像では「インテラクティブ」って書かれていますが、タイプミスか翻訳の間違いだと思われます)
現在の鍵管理設定(key management setting)を確認するために、以下のコマンドを入力します。
nmcli> print wifi-sec.key-mgmt
上記の画像のように「wireless-security.key-mgmt」が「wpa-psk」であれば、SAE (Simultaneous Authentication of Equals) 認証を使用するように設定します。
nmcli> set wifi-sec.key-mgmt sae
接続設定が有効かどうか次のコマンドで確認します。
nmcli> verify
「接続の確認: OK」と出れば、接続設定が有効になっています。
最後に設定を恒久的に保存し「正常に更新されました」というメッセージが出れば完了です。
nmcli> save persistent
nmcli インタラクティブ接続エディター」を終了します。
nmcli> quit
接続設定ファイルを直接編集してWPA3に変える方法
以下のコマンドで mywifi の部分を自分の Wi-Fi 接続名に置き換えて実行します。このコマンドによって接続している Wi-Fi 鍵管理設定を「wpa-psk」を「sae」に変わります。
$ sudo sed -i -e '/key-mgmt=/s,wpa-psk,sae,' /etc/NetworkManager/system-connections/mywifi.nmconnection
変更を反映させるためにシステムを再起動します。
$ sudo reboot
GUIから設定する方法
GUIから設定を行うこともできるので、端末やコマンドラインから設定を行うのに抵抗がある方や不慣れな方はこちらの方法で設定するのも良いと思います。
[スタート] → [コントロールセンター] をクリックします。
項目の中から [高度なネットワーク設定] を探してクリックします。以下の画像ではわかりやすいように黄色の蛍光ペンで色付けしてあります。
接続されているWiFi (自分の例では ASUS_F8_5G) を選択し、左下の「⚙」マークをクリックして設定画面を開きます。
「WiFiセキュリティー」と書かれたタブをクリックします。
「セキュリティー(E)」のプルダウンメニューの中から「WPA3 Personal」を選択し「保存」をクリックします。
以上で WPA3 が有効になります。
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