FileZilla の最新版を公式サイトからダウンロードしましたが、そのままだとデスクトップエントリ (Desktop Entry) は作成されないので、手動で作成しメニューに追加しました。その備忘録です。
環境は Linux Mint 22 “Wilma” MATE Edition です。
デスクトップエントリ (Desktop Entry)とは
デスクトップエントリ (Desktop Entry) とは、Windowsで言うところの「ショートカット」のようなものです。デスクトップにあるアイコンをダブルクリックすれば自動的にソフトが起動しますよね。
これはデスクトップに実行ファイルが存在するわけではなく、ショートカットに書かれた実行ファイルへのパスによってソフトが起動しています。
Linux でも同じような仕組みがあり、デスクトップエントリと呼ばれています。
デスクトップエントリの作成
ここでは、FileZilla というオープンソースのFTPクライアントを例に話を進めたいと思います。
FileZilla のダウンロードと解凍
FileZillaの公式サイトのダウンロードページからLinux用のバイナリをダウンロードします。
ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動し、解凍します。
$ cd ~/Downloads
$ tar -Jxvf FileZilla_3.67.1_x86_64-linux-gnu.tar.xz
解凍すると FileZilla3 というディレクトリが出てくるので、適当な場所に移動させます。ここではユーザーディレクトリに移動させています。
$ mv ./FileZilla3 ~
.desktopファイルの作成
.desktopを作成します。ここでは FileZilla.desktop という名前にします。
$ nano ~/FileZilla.desktop
以下の内容をコピペします。/home/xerus の xerus は自身のユーザーネームに置き換えてください。また Icon= にはデスクトップエントリのアイコンとして使いたい画像のフルパスを入力します。
[Desktop Entry]
Type=Application
Terminal=false
Name=FileZilla
Name[ja]=FileZilla
Comment=FileZillaの起動
Comment[ja]=FileZillaの起動
Categories=Network;
Exec=/home/xerus/FileZilla3/bin/filezilla
Icon=/home/xerus/FileZilla3/share/icons/hicolor/48x48/apps/filezilla.png
構文が間違ってないか確認
作成したDesktop Entry にエラーがないか確認します。エラーがなければ何も表示されません。エラーが表示された場合、スペルミスがないか構文がおかしくないか確認してください。
$ desktop-file-validate ~/FileZilla.desktop
デスクトップエントリを格納
デスクトップエントリの格納場所は以下の3つがあります。
- /usr/share/applications
- /usr/local/share/applications
- ~/.local/share/applications
ここでは /usr/share/applications に格納します。
$ sudo mv ~/FileZilla.desktop /usr/share/applications
[メニュー] → [インターネット] に FileZilla が追加されているのを確認したら導入は完了です。見つからない場合は一度、ログアウトして再度ログインしてみてください。
その他、デスクトップエントリの設定など
デスクトップエントリキー (Desktop Entry Keys)
Encoding | エンコード指定 |
Name | 名前 |
Comment | 簡単な説明 |
Exec | 選択時に起動するコマンド |
Icon | アイコン画像 |
Terminal | ターミナルウィンドウでExecのコマンドを実行するかどうかを指定 |
Type | Application か Link のどちらかを指定 |
Categories | カテゴリー指定 |
カテゴリー指定
Categories=を指定することで、サブメニューにデスクトップエントリを追加できます。先程作成した FileZilla のデスクトップエントリは Categories=Network; を指定していたので「インターネット」の項目に追加されています。
以下は、カテゴリーの種類一覧です。
アクセサリ | Categories=Utility; |
ユニバーサルアクセス | Categories=Accessibility; |
教育・教養 | Categories=Education; |
ゲーム | Categories=Game; |
グラフィックス | Categories=Graphics; |
インターネット | Categories=Network; |
サウンドとビデオ | Categories=AudioVideo; |
オフィス | Categories=Office; |
プログラミング | Categories=Development; |
システムツール | Categories=System; |
各種設定 | Categories=Settings; |
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