Linux Mintでゲーミングキーボード・マウスの発光を制御する

Linux

Linux Mint を使っていて少し気になっていたことは、ゲーミングキーボードやマウスの発光制御ができないことでしたが、発光制御をLinux上で行えるオープンソースのドライバーやソフトがあることを知ったので、その導入手順などを備忘録として書いておきます。

環境

Linux Distribution Linux Mint 21.2 “Victoria” MATE Edition 64bit
ゲーミングキーボード Razer BlackWidow JP Green Switch
Logicool G610BL
ゲーミングマウス Razer Basilisk Ultimate
Logicool G502 WL

Razer製ゲーミングキーボード・マウス

Razer製のゲーミングキーボードやマウスを光らせるには OpenRazer と Polychromatic が必要になります。OpenRazer は、Razer製品をLinux上で動かすためのオープンソースドライバーで、Polychromatic はGUIでLED発光の設定・変更を管理するソフトです。

OpenRazer のリポジトリ登録とインストール

$ sudo apt install software-properties-gtk
$ sudo add-apt-repository ppa:openrazer/stable
$ sudo apt update -y
$ sudo apt install openrazer-meta -y

ユーザーを plugdev グループに追加します。

$ sudo gpasswd -a $USER plugdev

Polychromatic のリポジトリ登録とインストール

$ sudo add-apt-repository ppa:polychromatic/stable
$ sudo apt update -y
$ sudo apt install polychromatic -y

[ メニュー ][ 設定 ] →「Polychromatic」という項目が現れたらインストール完了です。

発光の設定

先程の Polychromatic を開くと色々な項目が出てくるので、自分の好みに設定してください。

キーボードの発光設定を行う際の注意点

日本語向けのRazer製キーボードには [無変換][変換][カタカナ/ひらがな] といったキーがありますが、そういったキーに個別の色を割り当てて光らせることができないみたいです。

Mappingで確認してみると、キーボート配列で対応しているのは Razer BlackWindow ChromaBritish (英国)US (米国)Razer BlackWindow EliteV3 は、US (米国)のみ。Razer Cynosa V2 が、US (米国)Nordic (北欧)Razer Ornata V2US (米国) しか対応していません。

そのため、日本語向けのRazer製キーボードでは一部のキーに個別の色を割り当てて光らせるのは無理みたいです。なので自分はキーボードの全ての色を「白」で光るように統一してしまっています。

OpenRazer と Polychromatic のリポジトリを削除する方法

なお、OpenRazerとPolychromaticのリポジトリを削除したい場合は、以下のコマンドを実行すれば削除されます。

$ sudo apt install ppa-purge
$ sudo ppa-purge ppa:openrazer/stable ppa:polychromatic/stable

Logicool製ゲーミングキーボード・マウス

Logicool製の場合キーボードの発光設定をg810-led、マウスの発光設定を piper が行います。

g810-ledをインストール

$ sudo apt update -y && sudo apt install g810-led -y

詳細設定

/etc/g810-led/profile を編集することで、どのキーをどのように光らせるか細かく設定できます。

$ sudo nano /etc/g810-led/profile

例として、全てのキーを白く光らせたい場合は、以下を /etc/g810-led/profile に追記して保存します。

a ffffff
c

後は以下のコマンドを実行して、先程編集したプロファイルを読み込みます。

$ sudo g810-led -p /etc/g810-led/profile

g810-ledが対応しているLogicool製品

GitHub - MatMoul/g810-led: Linux led controller for Logitech G213, G410, G413, G512, G513, G610, G810, g815, G910 and GPRO Keyboards
Linux led controller for Logitech G213, G410, G413, G512, G513, G610, G810, g815, G910 and GPRO Keyboards - MatMoul/g810...

piper のインストール

次にLogicool製ゲーミングマウスの挙動や発光を設定する piper をインストールします。こちらのソフトは GUI での操作となります。

$ sudo apt update -y && sudo apt install piper -y

インストールが完了すると [ メニュー ][ アクセサリ ]「Piper」という項目が現れますのでクリックして開きます。


上記の画像は、DPIの数値を設定する画面です。DPIとはポインターがマウスを動かした時どれだけ動くのかを表す数値です。数字が大きくなればなるほど、ポインターが素早く動き、数字が小さければ小さいほど、ポインターの動きがゆっくりになります。

初期設定でG502 WLは、DPIが800で設定されておりポインターの移動がゆっくり過ぎなので「1600 DPI」を選択し、右上の [ Apply ] をクリックしてDPIの値を変更します。

ちなみに、Resolution Up / Resolution Down が割り当てられたボタンをクリックすることでDPI値を変えることもできます。


こちらはボタンのカスタマイズです。自分が使いやすいように設定しましょう。


ゲーミングマウスの発光を設定します。


自分の場合は、発光動作は Solid を選択して色は水色にしました。

piperが対応しているLogicool製品

piperは、Logicoolだけではなく、一部 SteelSeriesASUS のゲーミングマウスにも対応しているみたいです。

libratbag/data/devices at master · libratbag/libratbag
A DBus daemon to configure input devices, mainly high-end and gaming mice - libratbag/libratbag

piperパッケージを削除する方法

なお、g810-ledとpiperを削除したい場合は、以下のコマンドを実行すれば削除されます。

$ sudo apt --purge remove g810-led piper
$ sudo apt autoclean

参考にさせていただいたサイト様

OpenRazer
Open source driver and user-space daemon to control Razer peripherals on GNU/Linux
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