ネットでたまたま見つけた Conky によく似た Cysboard という軽量システムモニター。特徴は何と言っても HTML と CSS で装飾ができる点です。しかし、日本語の情報が見つかりません…。それどころか英語でもごくわずか。
それもそのはず、このソフトは2017年の6月8日を最後に更新されていません。
今から5年5ヶ月くらい前ですかね。でもちょっと面白そうなので試しに Linux Mint に入れてみることにしました。環境は Linux Mint 19.3 Tricia 64bit です。
コンパイルに必要なものをインストール
Cysboardをコンパイルするには、gcc、cmake、gtk+-3 が必要になります。インストールされていない場合は以下のコマンドで事前にインストールしておきましょう。
$ sudo apt -y install gcc cmake libgtk-3-dev
Cysboardのコンパイル
Cysboardのソースコードをgitで取得します。
$ git clone https://github.com/mike168m/Cysboard.git
Cysboardディレクトリに移動して、mkdirコマンドでbuildという名前のディレクトリを作成します。後は cmake して make すればコンパイルできます。
$ cd Cysboard
$ mkdir build
$ cmake .
$ make -j4
main.html と style.css を作成
~/.config 以下に cysboard ディレクトリを作成し、その中に main.html と style.css を作ります。
$ mkdir ~/.config/cysboard
$ touch {~/.config/cysboard/main.html,~/.config/cysboard/style.css}
main.html に以下のHTMLコードを貼り付けます。
<html>
<head>
<title>Cysboard</title>
<meta name="position_x" content="200">
<meta name="position_y" content="0">
<meta name="width" content="760">
<meta name="height" content="600">
<meta name="time" content="1">
<link rel="stylesheet" href="/home/xerus/.config/cysboard/style.css">
</head>
<body>
<div>
<!-- os info -->
<div class="section" id="osinfo">
<div>SYSTEM</div>
<div class="section-content">
<p>Name: <span id="os_name"></span></p>
<p>Distro: <span id="os_distro_name"></span></p>
<p>Uptime: <span id="os_uptime"></span></p>
</div>
</div>
<!-- cpu info -->
<div id="cpuinfo">
<div>CPU</div>
<div class="section-content">
<p>Model: <span id="cpu_name"></span></p>
<p>Vendor: <span id="cpu_vendor"></span></p>
<p>Arch: <span id="cpu_arch"></span></p>
<p>Core 1 Usage: <span id="cpu_usage_0"></span> %</p>
<p>Core 2 Usage: <span id="cpu_usage_1"></span> %</p>
</div>
</div>
<!-- mem info -->
<div id="meminfo">
<div>RAM</div>
<p>Free: <span id="mem_free"></span> KB</p>
<p>Used: <span id="mem_used"></span> KB</p>
</div>
<!-- album art and other stuff -->
<!-- you can change the img src tag with shell scripts like this -->
<div>
<!-- <img class="album-pic" id="exec_3" cmd="/home/melchor9000/.config/cysboard/dbus.sh 4"> -->
</div>
</div>
</body>
</html>
以下は自分が例として作った単なる雛形です。各自それぞれの環境に合わせたcssを記述してください。
* {
margin: 0;
padding: 0;
}
html {
background-image: url("/home/xxxx/Pictures/yyyy.png");
color: red;
opacity: 0.7;
}
body {
font-size: 15px;
font-weight: bold;
padding: 1.5em;
}
.section-content {
padding: 0 2em;
}
最後に実行してみる
$ cd ~/Cysboard/build
$ ./Cysboard
結果としてはこんな感じに表示されています。CSS の background-image でリゼロのレムちゃんの画像を背景にしてみました。
メンテナンスがされていないせいなのか、バグのせいなのか分かりませんがメモリ(mem_total, mem_free, mem_used)が正しく表示されていませんね…。全部 0 になってます。
開発は止まってしまっていますが、ソースコード自体はGPLv3 License の下で公開されているので、もしかしたら誰かが開発を引き継いでくれるかも知れません…(他力本願)。
Cysboardを自動で起動させる
あっと忘れるところでした。パソコンを立ち上げた際に Cysboard を自動で起動させるよう設定します。試しに入れただけで日常的に使うわけではない方は、飛ばして結構です。
「Menu」→「Control Center」→「Startup Applications」->「Add」を選択します。
Name: Cysboard (好きな名前でOK)
Command: /home/xxxx/Cysboard/build/Cysboard & (xxxxは自分のユーザー名に置き換えてください)
Comment: Auto-run cysboard on startup (コメントも適当で)
Delay: 10 (起動するまでの秒数。自分は10秒にしています)
それより Cysboard って何と読むんでしょうね? 「シスボード」で良いんでしょうか?
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