圧縮されたファイルを解凍するコマンドを備忘録も兼ねて一覧表にしてみました。まぁ、ググればすぐ出てくるんですけど、マイナーなものは忘れやすいので…念のため。
解凍コマンド一覧
.tar.bz (.tbz) / .tar.gz (.tgz) / .tar.Z (.taz) の解凍
これら3つの解凍は tar -zxvf で可能です。
$ tar -zxvf foobar.tar.bz
$ tar -zxvf foobar.tar.gz
$ tar -zxvf foobar.tar.Z
.tar.bz2 (.tbz2) の解凍
.tar.bz2(tbz2) の解凍は tar -jxvf で可能です。
$ tar -jxvf foobar.tar.bz2
.tar.xz (.txz) の解凍
.tar.xz(txz) の解凍は tar -Jxvf で可能です。
$ tar -Jxvf foobar.tar.xz
.tar.zst の解凍
Zstandard (zstd)とは、facebook社(現meta社)が開発した無料で使えるオープンソースの圧縮ファイル形式です。解凍するには、以下のようにコマンドを入力します。
$ tar -xvf foobar.tar.zst
万が一 Linux Mint に zstd や unzstd がインストールされていない場合は、以下のコマンドを実行することでインストールできます。
$ sudo apt -y install zstd
.tar.lz の解凍
$ tar --lzip -xvf foobar.tar.lz
.zip の解凍
Linuxで.zipを解凍するには unzip コマンドを使います。
$ unzip foobar.zip
.7z の解凍
.7zを解凍するには、7z コマンドを使います。
$ 7z x foobar.7z
Linux Mintには、標準で 7zip がインストールされているはずですが、もしインストールされていない場合は以下のコマンドで 7zip をインストールしてください。
$ sudo apt -y install p7zip-full
.gz の解凍
gzファイルを解凍する方法は、gunzip を使う方法と gzip -d を使う方法の2つあります。ただし、どちらも解凍後に元の圧縮ファイルが削除されてしまいますのでご注意ください。
$ gunzip foobar.gz
// もしくは
$ gzip -d foobar.gz
圧縮ファイルを残したい場合は、以下のように -k オプションを追加してください。
$ gunzip -k foobar.gz
// もしくは
$ gzip -dk foobar.gz
.bz2 の解凍
bz2ファイルを解凍する方法は、bunzip2 を使う方法と bzip2 -d を使い方法の2種類あります。注意点として、解凍後、元の圧縮ファイルは削除されます。
$ bunzip2 foobar.bz2
// もしくは
$ bzip2 -d foobar.bz2
圧縮ファイルを削除したくない場合は以下のように -k オプションをつけてください。
$ bunzip2 -k foobar.bz2 > foobar
// もしくは
$ bzip2 -dk foobar.bz2 > foobar
.xz の解凍
xzファイルを解凍する方法は、unxz を使う方法と xz -d を使う方法の2種類があります。こちらも解凍後に元の圧縮ファイルは削除されるので、注意してください。
$ unxz foobar.xz
// もしくは
$ xz -d foobar.xz
圧縮ファイルを残す場合は以下のように -k オプションを追加してください。
$ unxz -k foobar.xz
// もしくは
$ xz -dk foobar.xz
xz / unxz コマンドが使えない場合、以下のコマンドで xz-utils をインストールしてから上記コマンドを実行してください。
$ sudo apt -y install xz-utils
.lz の解凍
.lzファイルを解凍する方法は、lunzip を使う方法と lzip -d を使う方法があります。こちらも解凍後に元の圧縮ファイルは削除されるので、注意してください。
$ lunzip foobar.lz
// もしくは
$ lzip -d foobar.lz
圧縮ファイルを残す場合は以下のように -k オプションを追加してください。
$ lunzip -k foobar.lz
// もしくは
$ lzip -dk foobar.lz
lzip や lunzip インストールされていない場合は、aptでインストールしてください。
$ sudo apt -y install lzip lunzip
.zst の解凍
.zstファイルを解凍する方法は、unzstd を使う方法と zstd -d の使う方法の2通りあります。こちらは何もしなくても元の圧縮ファイルは削除されません。
$ unzstd foobar.zst
// もしくは
$ zstd -d foobar.zst
元の圧縮ファイルを削除したい場合は以下のように –rm オプションをつけてください。
$ unzstd --rm foobar.zst
// もしくは
$ zstd -d --rm foobar.zst
また、複数のコア(マルチコア)で解凍したい場合は pzstd -d -p [コア数] を使います。以下は6コアでの解凍を想定しています。
$ pzstd -d -p 6 foobar.zst
.lzh の解凍
lzhファイルを解凍するには lha コマンドを使います。(lzhファイルは昔よく見ましたが、今ではめっきり見なくなりましたね)
$ lha e foobar.lzh
// もしくは
$ lha x foobar.lzh
もし、lhaがインストールされていないのであれば、以下のコマンドでインストールします。
$ sudo apt -y install lhasa
.rar の解凍
これは今でもよく見かける圧縮形式ですね。rarファイルの解凍には unrar コマンドを使います。
$ unrar x foobar.rar
.cab の解凍
かなりマイナーな圧縮形式ですね。Linuxで扱うことがあるかどうか分かりませんが、一応解凍方法を書いておきます。cabファイルの解凍には cabextract コマンドを使います。
$ cabextract foobar.cab
cabextract コマンドが使えない場合は、以下のコマンドでcabextractをインストールしてください。
$ sudo apt -y install cabextract
.Z の解凍
なかなか見る機会がない拡張子ですが、念のため解凍方法を書いておきます。
$ compress -d foobar.Z
$ uncompress foobar.Z
$ zcat foobar.Z > foobar
.arj の解凍
arj は、ARJ Software社のファイル圧縮・解凍ソフト「ARJ」によって圧縮されたファイルです。解凍には、unarjコマンドを使います。
$ unarj foobar.arj
.jar / .war / .ear の解凍
.jar (Java ARchive) / .war (Web Application ARchive) / .ear (Enterprise ARchive) は jarコマンドで解凍しますが、これらの圧縮形式はzipファイルと同じなので unzip などでも解凍可能です。
なので、解凍するために JDK (Java Development Kit) などをインストールする必要はありません。
$ unzip foobar.jar
$ unzip foobar.war
$ unzip foobar.ear
// jar コマンドを使う場合
$ jar xvf foobar.jar
$ jar xvf foobar.war
$ jar xvf foobar.ear
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