IPv6アドレスの基礎知識

ネットワーク

IPv6について、自分用の備忘録です。もう何年も前にメモしてあったものを色々書き加えたり、削除したりしてブログ記事にしただけなので、間違った部分や時代遅れな部分があるかもしれません。

なぜIPv4からIPv6に移行するのか

一番影響しているのが、IPv4アドレスの枯渇問題です。
詳しい説明は後述しますが、IPv4は42億9496万7296個のアドレスを割り当てることができます。

しかし、最近はインターネットの普及とともにインターネット利用者及びが膨大な数になっており、42億以上もあったアドレスを使い果たそうとしています。

インターネットに接続するPC一台に付き、IPアドレスを1個割り当てなければならないため、足りなくなれば必然的にインターネットに接続出来ない人も現れてくるでしょう。

現時点では、目立った問題は出ていませんが、IPv4が枯渇してしまえば、インターネットに接続する為のIPv4アドレスがないため、インターネットに接続出来なくなります。

つまり、これ以上IPv4アドレスのインターネットを拡張する事は不可能ということになります。
そうなってはマズイと言う事で登場したのがIPv6アドレスです。

基礎知識とIPv4とIPv6の違い

2進数の基礎知識

コンピュータは全ての計算を2進数で処理していることは、(平成生まれ以降の人であれば)学校の技術やパソコンの授業で習ったと思います。

要するに、1bit は 0 と 1 の2つの数字を表すことができます。
2bit は 1bit の2乗 (00, 01, 10, 11) の4つの数字を表すことができます。

3bit であれば 1bit の3乗 (000, 001, 010, 011, 100, 101, 110, 111) の8つの数字を表すことができます。

4bit であれば 1bit の4乗 (0000, 0001, 0010, 0011, 0100, 0101, 0110, 0111, 1000, 1001, 1010, 1011, 1100, 1101, 1110, 1111) の16の数字を表すことができます。

このような感じですね。

IPv4の基礎知識

IPv4 は「8bit (つまり 1 Byte)で表せる数」が4つ組み合わさったIPアドレスです。

例. 000.000.000.000 ~ 255.255.255.255

具体的言うと 8bit は 1bit の8乗、00000000~11111111 (0~255) までの256つの数字を表し、それが4つ組み合わさって合計 32bit (4 Byte) の数字を表しています。(数学が苦手な方すみません)

難しい説明は抜きにすると 32bit は 256 × 256 × 256 × 256 = 4,294,967,296
つまり、IPv4は 42億9496万7296個 のアドレスを作る事が可能なんです。

IPv6の基礎知識

IPv6は 0 から 9 の数字と a から f の英数字から成り立っており「16bit (つまり 2 Byte) で表せる数」が8つ組み合わさったIPアドレスです。

例: 0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000 ~ ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff

具体的に言うと 16bit (2Byte) は、0~65535 までの 65536 の数字を表し、それらが8つ合わさって合計 128bit (16 Byte) の数字を表しています。

つまり 65536 × 65536 × 65536 × 65536 × 65536 × 65536 × 65536 × 65536 = 340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456
えー、つまり340澗2823溝6692穣0938𥝱4634垓6337京4607兆4317億6821万1456個のアドレスを作る事ができてしまうんです。これは IPv4 で表せる 32bit の最大数(42億9496万7296個)の4乗です。

事実上の無制限なので枯渇問題は一気に解決です。自分で書いていても何がなんやら分かりません。
実際に割り当てられるIPv6アドレスはこれより少ないと思われますが、それでも桁が違いますね。

ちなみに基本的にIPv4とIPv6は別のネットワークであり、IPv6はIPv4の上位互換ではありません。

世界のIPv6対応状況

Googleのサイトで世界のIPv6対応状況が見られます。
https://www.google.com/intl/en/ipv6/statistics.html

2022年11月06日現在、世界からGoogleにアクセスするユーザーの内、IPv6に対応しているのは 40.26%ですね。

以下は、2022年11月06日現在の世界各国のIPv6対応状況です。緑が濃いほどIPv6に対応していることを意味します。

日本は、47.01%で平均より少し上という結果でした。

ヨーロッパではフランスやドイツ、アジアでは日本やインド、サウジアラビア、ベトナム、マレーシアなどの国々がIPv6に対応している比率が高いという結果になりました。

そしてアフリカが全くIPv6に対応していないのは、やはり自宅にインターネットを引ける家庭が少ない(貧困率が高い)ことやインターネットのインフラが整備されていない、あるいは紛争などで、したくてもできないということなのでしょうか…。

ただ、最近はスマホを持つ人も増えて、マサイ族もスマホを所持しているみたいですから別の面から変わっていくのかもしれませんね。

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